次に狙いを定めている信金の担当者が家に来てくれました。
融資の考え方について詳細を聞く事ができました。
説明は、過去に私が融資の審査をお願いした際に作成された資料(実際に私の物件に関する数値などが書かれたもの)を見ながら、融資の審査方法について教えてもらう事ができました。
融資の審査基準は大きく2点あるようです。
(1)1つ目は、単体での評価。
融資の対象となる物件の評価額しか融資はできませんというもの。
評価額の計算方法は以下。
土地の評価額は、路線価の×1.25した路線価で計算する。
10mくらいの竿の長さのある旗竿地の場合は×0.8になる。
建物の評価は木造の場合は延床面積に対して再調達価格㎡あたり約17万円で計算する。
それらを合算したものが評価額。
ちなみに、それらを×0.7したものが担保評価額となるが、担保評価額は基本的に審査には直接的には使われない。
基本的に、この評価額の分までしか融資は行わないが大原則なのだが、もしもこの評価額が物件価格の80%を超える場合は、80%の額までしか融資は行わない。
評価額90%なら融資額80%
評価額80%なら融資額80%
評価額70%なら融資額70%
という事。
(2)2つ目は、トータル収支がちゃんとまわるかどうか。
全所有物件の手残りとサラリーマンの収入の合計を計算してそれらがプラスになっているかどうかを判断する。
所有物件の手残りは、会計上の手残り(減価償却を考慮するやつ)で計算する。
耐用年数超えの物件の家賃収入はゼロにする。★これ重要
金利はストレス考慮で4%で計算する。
金利ストレス4%にすると収益物件のトータル収支はプラスにならない事が多いが、サラリーマン収入も含めた上でプラスになっていればよい。
耐用年数超えの物件の収入はゼロで計算するので築古ばかり持っている人は評価は出ない。私の場合、築古は少ししかもっていないので他の新築で収入がカバーできるので問題はない。
考慮するのはこの2点のみのようだ。
続いて説明を聞いたうえでのいくつか質問を実施した。
Q.既存所有物件の資産と債務のバランスは見ないのか?(いわゆるBS)
A.見ない。
Q.既存物件などで債務超過しまくっても上の条件を満たしているのであれば融資が出るのか?
A.出る。
Q.既存の所有物件は耐用年数を超えていないのであれば、どれだけ手残りを残す事ができるのかしか見ていないという認識あっているか?
A.はい、そうです。
Q.この考え方はそちらの信金全体のものか、それとも支店の独自のものか?
A.当信金全体の考え方です。
Q.新築で積算80%みたいなものはなかなか無いと思う。
一方で築古の土地の強い物件だったら積算80%はあります。
耐用年数超えで収入がゼロ評価される物件だったとしても他の新築で収支カバーできるようなケースだと、築古の土地値物件が一番手出しが少なく買いやすい物件になるように思えるがその認識であっているか?
A.はい。その認識であってます。
Q.いま4棟目を建築中だが、その状態で次の融資検討をしてもらえる可能性はあるのか?
A.建築中は無理だと思います。運用実績も見たいので、満室になってからでないと本部はOKは出さないと思います。でも満室になってからなら問題ないですよ。
Q.お聞きした融資条件は、取引実績があるとこれより緩くなる可能性はあるという理解でよろしかったでしょうか。
A.はい、その認識でよいです。今回は、本部として50万円の融資だけで取引実績ありにしたくなかったんでしょうね。。。
信金の目線がよくわかりました。
情報としてはすでに聞いていた内容をばかりだったのですが、私の実際の評価資料を見ながらだと凄く理解しやすかったです。
自己資金20%はマストですが、そこさえおさえる事ができたら、既存物件の債務超過は見ないので、どんどん買い進める事ができるという事ですね。
債務超過してるかは直接的には見ていないというのは面白いですが、20%の自己資金を出すという事が大前提。自己資金20%なんて全然OKって涼しい顔で言えるくらいの筋肉質な体質になってくればいい関係で末永くお付き合いできるという感じですかね。
<つづく>