ファミリー物件って欲しいですよね。
ファミリー物件は、市場に存在している数が少ないため客付けが楽だと言われています。
また一旦、入居するとシングル物件と比較して長く住んでもらえるというのがあります。
こういった理由からファミリー物件は欲しいなと思います。
一方で、ファミリー物件って利回りが低いですよね。
シングル物件より作るのが割高です。
過去に同じ土地にシングルアパートを建築するプランとファミリーアパートを建築するプランの両方を検討した事があったのですが、ざっくりいうと表面利回りが1%くらい表面利回りがシングルと比較してファミリーは低かったです。
今日はこのあたりについて少し計算をしてみました。
ファミリーは少し割高なのですが、一方で客付けは強くて、一度入る入居の期間は長いです。シングルは客付けは弱くて、入退去がそこそこのペースで発生する。
このあたりを数値化して差を計算してみました。
昨日のブログで、シングルは3年周期で入退去があり、退去時は1か月間の空室が発生する。ADは100とする。そういう想定で実行の表面利回りを計算しました。
次にファミリーの時はどうなるのでしょうか。
同じ論点でシングルとファミリーの実効利回りを計算してみました。
ファミリーは8年で入退去すると想定しました。
退去時に1か月の空室が発生する。
ADはなしで計算しました。
8年(96か月)で96か月の家賃収入がある。
うち1か月が空室としました。
(96-1)÷96=0.9895
もともとの物件の表面利回りが8%の場合だと、
8%×0.9895=7.92%
になります。
もともとの物件の表面利回りが7%の場合だと、
7%×0.9895=6.92%
になります。
ちなみにシングルの時は、
シングル8%×0.9444=7.55%
という計算をしていました。
シングルだと、7.55%
ファミリーだと、7.92%
差は、0.36%くらいです。
シングルとファミリーだと、最初の仕入れの時点で
1%程度はシングルの方が高いという話をしていたかと思うので、
ファミリーのベース表面利回りを7%で計算すると、
シングル8%×0.9444=7.55%
ファミリー7%×0.9895=6.92%
という比較になります。
シングルは8%→7.55% と 0.45ポイントダウンに対して、
ファミリーは7%→6.92% で 0.08ポイントダウンです。
もともと表面利回りベースで、8-7=1ポイントのダウンだったのが、
実効値ベースで言うと、7.55ー6.92=0.63ポイントダウンに緩和されている。
やはり、最初の表面利回りベースの1%が大きくて、
入退去が少ないことによるメリットだけでは1%のマイナスは挽回できないという数値になりました。
ただ、もともとの差の1%は、入退去が少ないという点で少しだけは緩和されている。という状態です。
以下、少し無理やりな展開ですが、
ファミリー向けだと清掃や大家対応のトラブルも少ないので、
ファミリー物件は自主管理ができて、その分管理費が安くなるというのを考慮してみると、、、
シングルは、5%(税込みで5.5%)の管理費がかかる。
ファミリーは、管理費がかからない。
とすると、
7.55%×0.945=7.13%
6.92%×1 =6.92%
となります。
だいぶ、シングルとファミリーとの差は小さくなりますね。
さらに無理やり踏み込んで、
自主管理なので、更新手続きも自分でしちゃおー!!という事で、
ファミリーの方の更新費(家賃1か月分)を収入に入れると、、
(2年に1回、家賃1か月分プラス)
計算がめんどくさいので上の数値に12.5/12を掛け算するというラフな計算をしてみました。(ちょっと乱暴な計算ですが)
6.92%×(12.5/12) =7.20%
となりました。
おー!なんと、シングルの収入とほぼ同じになりましたね。
<まとめ>
ファミリー物件とシングル物件の利回りの差ですが、
ファミリーだと入退去が少ないので少しだけ実効利回りの差が小さくなります。
ファミリーなんで自主管理や、契約更新も全て自分でやると、なんとかシングルの収入水準くらいになるという事ですね。
後半は少し無理やりでした(汗)