前のブログで収益還元系銀行と積算系銀行の話をしました。
「収益還元系は収益性を重視するのだが、金融機関によっては耐用年数を超えている物件の収益をゼロとみなす事がある。」
「BS改善のために、耐用年数超えを土地値物件を買うという事が一般的に言われているが、耐用年数超え物件の収益をゼロとみなす金融機関だと逆に足かせになる」
収益還元色が強い銀行もあれば、積算評価色が強い銀行もありますが、実際は収益還元も見ているし積算も両方を見るというのが大多数だと思います。
前回のブログでは、「収益還元系の銀行グループを使い続ける」と「積算系の銀行グループを使い続ける」という事を書きましたが、実際には収益還元評価も積算評価も両方を見るという銀行がほとんどなるので、ある程度はうまく銀行を渡り歩く事はできると考えています。
私の中でも結論が出ておらず模索する日々ですが、いま考えているのは、
「耐用年数越えの物件の評価方法」が一つのポイントだと考えています。
「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまうかどうか」です。
収益還元系銀行と、積算評価系銀行の2つでグループわけをしていたのですが、重要なのは、「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまうかどうか」というポイントだと思ってます。
ほとんどの銀行で、耐用年数超えの物件に対して何かしらのマイナス査定を入れるところがほとんどだと思います。自動的に完全にゼロにするところもあります。耐用年数超えの土地値物件を買うとこういう「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまう」金融機関は使いにくくなると思います。
仮に、最初は新築を買っていく。そしてBSが悪くなってくると耐用年数超えの土地値物件を買う。という方針で進める場合、
最初の新築は、「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまう銀行グループ」(主に収益還元系の銀行である事が多い)から融資を受ける。
そのグループで融資を受けるだけ受けて、その後に耐用年数超えの土地値物件を買う場合は、「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしない銀行グループ」(主に積算系の銀行である事が多い)に使う銀行を移行していく。という流れが一つの方法としてあるのかなと思いました。
耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまう銀行グループから融資を引く事を考える場合、耐用年数超えの物件が1棟所有くらいであればなんとか融資を引ける事はできるかもしれませんが、2棟・3棟と複数の耐用年数超えの物件を所有しまうと、「耐用年数超えの物件の評価をゼロ評価にしてしまう銀行グループ」からの融資はかなり厳しくなるような気がします。それを凌駕する資産があれば別ですが。
融資を受ける順番を間違わないように、融資戦略を練ったうえで進めていきたいですね。
<今日のまとめ>
耐用年数超え物件の評価方法は、金融機関によって大きく異なる。
耐用年数超えの物件の評価がゼロになる金融機関からどういうタイミングで取り引きを行うかというのは大きなポイントだと思う。