昨日のブログの続きです。
自己資本率は重要なんじゃないかなという話の続きです。
拡大していくための制約条件はいろいろあると思うのですが、今回は自己資本率の制約条件だけで考察する事にしました。
実際には、BSとかいろいろあるのですが、自己資本率=25%を満たしているのであれば、どんどん融資を引く事ができるという想定で計算しました。
実際には、自己資本率=25%というのは厳しい制約だと思うので、成長曲線のワースト値みたいなつもりで受けとればいいような気がします。
以下のルールで計算をしました。
・すべて5千万円の物件を買っていくと想定。
・所有物件のCFを全額貯金して、それを自己資金にする。
・自己資金が貯まり、自己資本率25%をクリアできる状態になったら購入する。
(自己資本率25%の計算に、これから購入する物件の借金も考慮する)
・物件購入時は、5千万円の7%の手数料が必要と想定。
・物件は全て表面利回り8%とする。その中の25%がCFになるとする。
・借金の元金は、1棟当たり毎年150万円返済すると仮定しています。
・元本返済した後の事は考慮していません。年数の最後の方は結構誤差が大きいです。
計算した表の解説 (数値の単位は億円です)
【①物件総額】
購入した物件の総額です。ここでは5千万円の物件ばかりを買っていくという想定なので、0.5億円単位で増えています。
【②残融資(前)】
0.5億円の物件を買う前の段階での残っている融資額です。
【③現資産】
購入前の時点での資産です。自己資本率25%なので、②×0.25です。
【④インカム】
家賃収入です。①の8%です。
【⑤CF】
家賃収入の25%をCFと仮定してます。 ④×0.25です。
【⑥元本返済】
1棟あたり、毎年150万円の元本を返済すると仮定しました。
【⑦年】
⑤CFによって資産が増えます。何年経過したら、次の0.5億円の物件を購入した段階で自己資本率25%になるのか?と言うのを計算しています。
経年で、借金の返済も進みますので、その分借金が減るというのも考慮しています。25年で返済できると仮定しているので、毎年借金の元本が1/25減ると計算しています。(簡易に計算しているので正確ではないです)
【⑧累積年】
⑥を最初から累積合計したもの。
【⑨残融資(後)】
経年で借金が減った分を考慮するとともに、新規に0.5億円の借金が増えているという計算としています。
【⑩物件購入後の総物件額】
①に0.5億円を足したもの。
※急いで作った表なので微妙に間違っているかも
毎年のCFの貯金のみで資産が増えるという事にしています。
1棟目しかもっていない時は、CFが年100万円なので、資金が増えるスピードは遅いので2棟目買うのに時間がかかる。
10棟目所有までくると、CFが年1000万円なので、資金が増えるスピードがはやく11棟目を買うのに時間が少なくてもすむ。
というかたちになっています。
所有物件0の時はCFがないので、所有物件1棟から計算するようにしています。
プロットしたのが上の表です。
青のプロットが今回計算した、自己資本率25%縛りの成長曲線です。
横軸が経過年数です。
縦軸は所有する総物件額です。単位は億円です。
所有物件数が少ないときは、成長が遅いです。
1棟目→2棟目に増やすために、11.6年かかる計算になっています。
少し表現をかえて、1億円の資産を持っている人は2億円にするために、約10年かかる事を表しています。
2億円の資産を持っている人は4億円にするために、約10年かかる事を表しています。
4億円の資産を持っている人は8億円にするために、約10年かかる事を表しています。
雰囲気としては、自己資本率25%縛りで成長させる場合、10年で2倍に成長できるという事になってますね。
うーん、かなり遅いですね。
投入資金は所有物件のCFのみとしているのですが、サラリーマンの給料を投入するなどする事で加速はできると思います。
表面利回り8%で計算したのですが、もっと高利回りの物件だともっと早くなりますね。
あと、自己資本率25%で計算してますが、自己資本率20%にしたら同様にもっと早くなると思います。
ただ、いずれも少し早くなるだけでそんなに大きく傾向は変わらなと思います。
参考までに、同じ表でオレンジ色でプロットした曲線も紹介したいと思います。
これは、自己資本率の縛りを無くして、
次に買う物件の頭金10%と、購入のための諸費用7%をCFで作る事ができたら次の物件を購入する事ができるという想定での成長曲線です。
購入する物件は5千万円で、利回りなど他の条件は同じにしています。
5千万円の物件を買っていく想定なので、頭金は500万円。諸経費は350万円で、合計850万円です。
毎年のCFの貯金で、850万円を貯める事ができれば次の物件を買う事ができるという想定で計算してました。
感触として、自己資本率縛りの成長曲線よりは、ざっくりと倍早い感じですかね。。
これも、自己資金10%でなく、自己資金0%で諸経費の7%だけで計算をすれば、大幅に早くなります。
現実的な成長曲線といのは、この青とオレンジの曲線の間くらいなんじゃないですかね。(長期の成長という意味で、ざっくり傾向の把握くらいのトーン)
もちろん、自己資金0%だともっと急激に速くなりますが、自己資金0%はそんなに連発できないと思います。
5年で10億とかそういうセミナーがるのですが、地に足をついた運営を考えるととても難しいような気がします。(この計算を見ると全然難しいですよね)
こういう成長曲線を考えながら無理のない事業拡大をしてけたらいいのかなと思いました。
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