土地値物件のメリットがよくわからん!という人がいます。
土地値物件というのは、売値が土地値と等しかったり土地値より安い物件です。
土地値という下支えの価値があるので、売却時に同じ値段で売れる。担保力もあるので、銀行融資の可能性もあるというものです。
例えば、
①土地値が5千万円で5千万円で売られている物件があったとしましょう。
これは典型的な土地値物件というものですよね。
売値と同額の土地値という担保力がある。
仮に5年後に売却しても5千万円で売れる可能性が高いので、運用分が懐に入ります。
これが一番わかりやすいパターンですよね。
②次に土地値が6千万円の物件が5千万円でうられているケース。
なかなか無いですが、こういうのを買えたら、バランスシート的には1千万円を増やすことができるのでそういう視点では嬉しい物件になります。
③次に土地値が4千万円の物件が5千万円でうられているケース。
こういうのはよくあります。
投資としてはなくはないと思っていてて、運用で1千万円を回収する事ができれば、あとは土地値と同じで運用分がどんどん懐に入るという事ですね。
私的には、土地値物件のメリットは2つあると思っています。
1つは、買った時点でバランスシートが改善する(バランスシートの劣化が小さい)という点です。
①は、売値が土地値と等しいので、バランスシートという視点では効果はあります。
さらに②は、①に対して土地値が1千万円高いからバランスシートの改善効果が高いですよねという話。
ここまでが1つ目のメリットについて。
もう1つあると思います。
それは、運用していく中で、バランスシートの改善の割合が高いという事。
中古物件において、積算が高い物件として、「中古RC」があります。
例えば、土地値系の木造物件と耐用年数が残っている中古RCがあったとしましょう。
ともに1億円としましょう。
木造土地値物件 物件価格:1億円 土地値:1億円 建物値:ゼロ円
築古RC物件 物件価格:1億円 土地値:5千万円 建物値:5千万円
どちらも買った時点でバランスシート的にどう見えるのかというのは同じです。
しかし違うのは、運用していくなかで、バランスシートの改善の度合いが異なります。
どちらも、同じ融資の返済条件だとします。
土地値物件の方は建物値がもともとゼロなので、物件の積算値は一定です。
築古RCの方は耐用年数が残っているという想定なので積算値が建物値の分、減っていきます。
債務の方は両社とも同等に減っていくので、
結果、築古RCよりも、土地値物件の方がバランスシートの改善量がよくなるというのがあります。
今回は、無理やり比較するために、強引な例で例えましたが、
言いたい事としては、買った時点における、土地値と建物値の割合がポイントで、その割合に応じてバランスシートの改善効果が異なります。
土地値の割合が大きい→運営によるバランスシートの改善の割合が大きい
土地値の割合が小さい→運営によるバランスシートの改善の割合が少ない
一番最初のところで、
①、②、③の土地値の例をあげました。
①は土地値が5千万円で、売値が5千万円
③は土地値が4千万円で、売値が5千万円
買った時点で、③は①と比較してバランスシート視点で1千万円分よくないのですが、
2つ目のメリットの効果としては十分にあるという事です。
まとめると、土地値物件のメリットとして2つある。
1つ目は、買った時点でのバランスシート改善の効果
2つ目は、運用していくなかでバランスシートの改善の度合いが高いという効果
があるという事だと思います。
そういう視点では、もしも必ず土地値物件を買うとするのであれば、
早めに買っておいて、運用の中でバランスシートをどんどん改善させていくという作戦もあるのかなと思いました。