車の買い替えをどうするのか?
選択肢は以下の4つ。
(1)法人名義で社用車を融資で購入する
(2)法人名義で個人のお金で(役員借入で)購入する
(3)個人名義で個人のお金で購入する
(4)個人名義で個人のお金で購入する。ただし法人で同額の運転資金を融資してもらう。
金融機関の目線でどれが最適なのか?
「資産と債務のバランス」と、
「自己資本比率」と
「債務償還年数」の観点で考察したいと思います。
【債務償還年数の観点で】
債務償還年数は、債務から現金資産を引いたものを、税引きCFで割ったものです。
債務償還年数= (分子★)/(分母★)
分子★=債務ー現金資産
分母★=税引きCF
これまでと同様に、法人としてどうなのか?というのと、
個人の資産も考慮に入れてくれるケースもあるので、法人+個人のトータルの
それぞれで見てみたいと思います。
(1)法人名義で社用車を融資で購入する
<法人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 微増
債務償還年数 : 劣化
債務が増えるので、分子の債務ー現金資産は増えます。
減価償却費が増えるので課税所得は減るので税金は減ります。
ですので、分母の税引きCFは少し増えます。
分母が増える以上に分子が増えるので債務償還年数は劣化します。
<法人+個人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 微増
債務償還年数 : 劣化
上と同じ
(2)法人名義で個人のお金で(役員借入で)購入する
<法人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 微増
債務償還年数 : 劣化
借金の相手が変わるだけなので(1)と同じ
<法人+個人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 微増
債務償還年数 : 劣化
同じ
(3)個人名義で個人のお金で購入する
<法人>
債務ー現金資産: 変わらず
税引きCF : 変わらず
債務償還年数 : 変わらず
<法人+個人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 変わらず
債務償還年数 : 劣化
(4)個人名義で個人のお金で購入する。ただし法人で同額の運転資金を融資してもらう。
<法人>
債務ー現金資産: 変わらず
税引きCF : 変わらず
債務償還年数 : 変わらず
債務が増えるが法人の現金資産も増えるので、分子の債務ー現金資産は増減なし。
減価償却費は反映されず。税引きCFは変わらず。
分母も分子も変わらないので債務償還年数も変わらず。
<法人+個人>
債務ー現金資産: 増える
税引きCF : 変わらず
債務償還年数 : 劣化
個人の現金資産が減る。分子の債務ー現金資産は増えます。
減価償却費は反映されず。税引きCFは変わらず。
分子が増えるので債務償還年数は劣化します。
えいやでまとめたので間違っているかもです。
減価償却が増える事で税金は減るけど、税率がかかった数字なので、CFとしては微増くらい。
数字としてはあまりインパクトはない。
むしろ、借金や現金資産が減るという所が支配的。
<つづく>