平穏に過ごしている、とある日に急に自主管理用の携帯電話にショートメールの受信音が鳴る!!
自主管理専用の携帯電話なので、その携帯が鳴るという事は住人のトラブル対応しかない。
この時点で嫌な雰囲気100%に高まる。
携帯を開くと、
自主管理をしているアパートの70代のおばあちゃんからのショートメールだ。
このおばあちゃんは、このアパートが新築の時から入ってくれている人で。
築30年アパートに、30年間入居してくれている人だ。
家賃設定は途中で引き直しをしているかもしないが、十分に高い家賃だ。
相場より20%くらいは高い。
私にとって上顧客だ。
しかし、たくさんの入居者の中で一番口うるさいタイプの人だ。
上顧客というよりは、口うるさいメンドクサイ人という印象の方がはるかに強い。
ショートメールには、以下の文面が書かれている。
外壁と内壁の間で雨がポタポタ落ちる音がします。
外壁のコーキングはまだですか?
というメッセージだ。
背景として、今年の2月にこのおばあちゃんから同様のクレームをもらっていて、
3月に外壁のコーキング工事がすでに完了しているというのがある。
さらに追加の情報として、
このアパートは昔からちょいちょいこういう雨漏りのような事が発生していて、過去の所有者はコーキングなどの修繕・改善、そして再び雨漏り→修繕というエンドレスなループを繰り返し続けているという歴史的な背景がある。
おばあちゃんの依頼を受けて3月にコーキングをやったにもかかわらず、
おばあちゃんから雨漏りしているのでコーキングまだ?というメールが来たわけです。
うーむ。まいった。
これは難しいですよ。
30年入居の上客に失礼な事はできません。
しかし、すでにコーキングはやってます。
3月に大規模修繕をやってしまっているので、もうこれ以上お金は使いたくない。
築30年くらいになると、あちこち傷んでくるので、完治させるのは難しいのかもしれません。
外壁と内壁の間でポタポタ音がすだけだったら実害は無さそうなんで、別に修繕しなくてもいいんじゃないかとも思える。
本音を言うと、適当にお茶を濁して何も対応をしないで放置しておきたい。
しばらく様子を見ましょうという作戦も考えられる。
一方で、別の所がコーキングできていないという可能性も実は少しあるので、コーキングだけやり直すというのも一応選択肢としてある。
そのおばあちゃんに電話をして、方向性を提示する必要があるのだが、どういう方向性にするべきか。。
おばあちゃんに提示する案として
(案1)コーキングをやり直しする
(案2)修繕はやったと言い切って様子を見てもらう
がある。
さあ、どれを選択するのか?
<つづく>