<前回からのつづき>
物件の価格と評価額(主に積算値)とは、一般的に乖離している事が多いです。
特に都心部では。
乖離はあるものだとした上で、どういう物件を買えばその乖離を改善させる事ができるのでしょうか。
詳しく言うと、前回のブログで書いた
「総金融資産」 + 「総積算値」ー「総借入額」
という指標が、回復しやすいか?というのをまとめてみました。
毎年の経年でどういう物件を買えばこの数値が回復しやすいか。
まず「総金融資産」ですが、
ここは物件のCFで決まってきます。
ここは、みなさんいつも考えているところだと思います。
・高い利回りのものを買う
・経費率を減らす
・いい融資条件を引く
というのがポイントです。
ここはご存じの内容なので省略します。
次に重要なのは、
「総積算値」ー「総借入額」
のところです。
まず第一に、積算値のベースが高い事が重要です。
物件の価格に対して土地値がどれくらいの割合なのかという話です。
それがとにもかくにも1番重要なポイントです。
土地値物件や土地値に近い物件はここの数値が大きいのですよね。
新築でもここの数値は重要です。
新築でも土地値のつよい物件は非常に強いです。
次に、「総積算値」ー「総借入額」 の、経年に対する増減値なのですが、
「総積算値」は、耐用年数が残っている場合は、建築費の分だけ毎年減っていきます。
耐用年数超えの場合は減りません。
「総借入額」 は、元本の返済です。
融資条件の融資期間や金利がどれくらいかで効いてきます。
融資期間を短くしてどんどん返していけばいい数値になります。
金利が小さいと元本の数値が大きくなります。
金利を高めて、利息の割合を増やして経費に計上させてうまくやっていくというやり方もありますが、ここの数値としてはできるだけ金利は小さい方がここの数値はよくなります。
総じて言うと、土地値の高い物件を買うという事と、できるだけ元本をどんどん返していくといい数値になります。
「総金融資産」(CFを改善させる)
・高い利回りのものを買う
・経費率を減らす
・いい融資条件を引く
「総積算値」ー「総借入額」
・土地値の高いものを買う
・どんどん返済する
となります。
CFを改善するところのいい融資条件は、CFを出すために融資期間を長くするべきと書きました。
「総積算値」ー「総借入額」のところのどんどん返済するといところで、融資期間を短くしてどんどん返済するべきと書きました。
ここは、CFを優先するか、返済を優先するかというとことで相反するところです。
ここは綱引きの関係なので、相殺して項目から外しておきます。
結局残る項目は、
・高い利回りのものを買う
・経費率を減らす
・土地値の高いものを買う
という事になります。
経費のところは横に置いておいて、
結局は、利回りの高いものを買いましょう
という事と、
土地値の高いものを買いましょう
という極めて当たり前の内容2点が残るという話ですね。
まとめると、
利回りの高い物件(CFが大)を購入して、早く資金を貯めて次に進もう
という事と、
土地値の高い物件を購入して、残債をどんどん減らし次に進もう
という事ですね。
それらが、経年でどれくらい変わっていくのか?
1年経過で、CFがどれだけ増えて、積算がどれだけ減って、残債がどれだけ減るのかというのをきちんと把握した上で、今後の戦略を立てたらよいかなと思いました。