表面利回り7%の物件ってどう思いますか?
とりあえず新築のアパートを想定しています。
資産性を重視するフェーズにはまだ到着しておらず、序盤戦でまだまだCFを重視する必要があるフェーズでの話です。
7%はギリギリのデッドラインの数値だと思います。
融資条件にもよりますが、表面利回りが7%くらいだと、ギリギリ少しだけCFが出るくらいの数字だと思います。
物件価格に対して年間で7%の収入が入る。
管理費などの諸経費は新築時で20%くらい。築古で30%くらいでしょうか。
平均して25%としましょう。
ですので、7%の物件におけ物件価格に対する諸経費は、1.4%~2.1%くらいです。
平均をとって1.75%
ローン返済は、融資条件にもよりますが、物件価格に対して4%くらいだとしましょう。
ローン返済の半分が金利としましょうか。つまり物件価格の2%が金利とします。
続いて減価償却について。
物件価格の半分が建物代として、木造で22年で償却とすると、
年間で物件価格の2.3%が減価償却費になります。
となると課税所得は、物件価格の割合で表現すると、
7%ー1.75%ー2%ー2.3%=0.95%になります。
税率25%とすると、税金は物件価格の0.95×0.15=0.24%になります。
よって税引き後CFは、
7%ー1.75%ー4%ー0.24%=1.01%となります。
1億円の物件を買って、毎年の税引き後のCFは100万円という事になります。
1億円で100万円って少なくないですか???
収入も年毎にどんどん減っていくし、税金も年毎のどんどん増えていきます。
新築時にCFが100万円という事でその額は日に日に減っていきます。
ちょうどこれくらいが長い目で見たCFプラスマイナスゼロのギリギリのラインなんじゃないでしょうか。
よくハウスメーカーの建売アパートで7.5%のアパートが売りに出されているのは、この7%に対して0.5%プラスして生かさず殺さずでソコソコ儲かるくらいの値段設定にしているんですよね。
上の数字では7%で1億円アパートで100万円CFとなる計算でしたが、
7%のアパートがプラスマイナスゼロくらいだとして議論をしたいと思います。
7%に対してどれだけ表面利回りのプラスがあるのかというのが重要なポイントだと思います。
例えば、7.5%のアパートは7%より0.5ポイント高いですよね。
8%アパートは1.0ポイント高いです。
9%アパートは2.0ポイント高いです。
この7%からどれだけ高いかという数値が重要だと思っています。
たとえばですが、
9%のアパートは、7.5%のアパートの4倍儲ける事ができるという事だと思っています。
9%アパートは、2ポイント高いですよね。
7.5%アパートは、0.5ポイント高いですよね。
この2ポイントと0.5ポイントの差が、そのままCFの比になると思います。
表面利回りの数値としては、7.5%→9%と、1.5%高いだけですが、
CFとしては、4倍違うという事を意味していると思います。
表面利回りが8%を超えて9%に近づいてくると、CFは非常に大きく大きくなってくるわけです。
ここの数値は結構きいてくるんですよね。
逆に、7%だとほとんどCFとして残らないです。
たくさん物件を持つようになると資産性の高いものを買うという方向性は出てくるけど、最初のフェーズの人はCFが重要です。
どういう物件を買っていくのがよいのか、戦略であったり、目利きは重要ですよね。