物件を購入する際にシミュレーションは実施しますよね。
当然のことながら税引き後のCFで収支計算を行います。
家賃は経年で減っていくというモデルで計算します。
当然のことながら大規模修繕も考慮します。
意外と盲点な、ADなどの経費や空室率の上昇なども考慮します。
多少の金利の上昇があったとしても回る事は計算しています。
私の場合、30年のフルローンで融資をひいているのが2件あります。
30年間というのは非常に長い時間ですよね。
最近は世の中の動きが非常に速いです。5年たつとまったく違う時代になっている事がおおいです。いまは凄く低金利ですが今より3%くらい金利が上昇するって事になるとそれらのシミュレーションは全く違って見えてきます。
私の場合、売却を前提で考えていますが、売却ができない世の中の動向になっている可能性も十分にあります。永久に所有してもなりたつようにしておく必要があります。
不動産投資では、物件を買った直後が一番、いい収支状態です。
次に、減価償却が切れてローン返済が残っている時期が一番苦しい時代です。そこをいかに乗り越えるかが一番のポイントだと言われています。そして、その時期を乗り越えてローンが完済すると、その物件は完全に自分のものになって楽チンな時代になります。
減価償却が切れて、ローン返済が残っている時期、私の木造新築の場合は22年から30年の期間において、世の中の金利が今より3%くらい上昇し、家賃下落もあり、大規模修繕と重なってしまうと、かなり厳しい運営状況になります。
(3%という数字は適当で、ようは金利がめちゃめちゃ上昇したらの話です)
その期間をいかに乗り越えるかというのを、最近は考えるようになっています。
経営者として、いまのうちに将来発生するリスクをいかに回避するか、その対策を考えて備える必要があると思っています。
いくつか方法はあると思います。
(1)減価償却が消滅~ローン返済が完了するまでの厳しい時期を分散する
どんな物件でもいいのですが、たとえば、5年おきに30年ローンの新築アパートを買っていく。
厳しい時期になる物件もあるのかもしれないが、減価償却が効いている物件もあって、それらが損失をカバーしてくれるという考え方です。
右肩下がりのビジネスモデルの不動産投資において、長期間でゆっくりと規模を拡大していくというのはまさに王道で、時間を分散させる事でバランスをとる効果があるいい方法だと思います。
この考え方が一番いい方法だと思います。
一方で、時間が限られていて急速に規模を拡大していきたい人はなかなかとりにくい選択肢だと思います。
急速に規模を拡大したい人で、1年おきに5年間連続で、新築を30年ローンで購入したらハマってしまいますね。やばい事になりそうですね。
(減価償却後~ローン返済までの期間が5物件で重なってしまう)
(2)返済期間が短い物件や、自己資金率が高い物件を取り入れていく
融資期間が22年のものなど、期間を短いものを取り入れる事で、減価償却後~ローン返済までに期間が重ならないようにする。融資期間が22年だとそもそも減価償却が切れるイコールローン返済が完了なので、厳しい時期が発生しないですよね。新築の話ですが。
また、自己資金率を高めて購入する事でローン返済の負担を軽減するというものあると思います。
(3)戸建てなどを現金買いして、固定収入を確保する。
これは(2)の自己資金率を高めるというものに含まれるのですが、
金利が上昇しても耐えれるように無借金の収入減を確保するって話ですね。厳しい時期が来たとしても固定の収入減があれば助けてくれるって話ですね。
ただ、リバレッジが効かないので投資効率としては悪いです。
金利上昇に対する対策をいくつかあげてみました。
時間方向に分散させるか、効率を捨てて安全方向に運用するかの2択なんじゃないでしょうか。
リスクをおかして、効率を優先していっきに進めたいと思う一方で、
経営者の仕事はそういうリスクを一つ一つつぶしていく事だと思っています。
効率運営と安全運営は、綱引きの引っ張りっこの関係だと思います。
これまでは、効率優先でしたが、所有物件が増えるとともに、安全運営の方もじょじょに強めて進めたいなと思います。
話は変わりますが、2020年11月14日に、横浜・川崎で活動されている不動産投資家さんの飲み会を開催したいと思います。参加者を募集中です。 不動産投資の話に花を咲かせましょう~!