最近の不動産投資について思う事(2020年6月)
スルガショックで融資も正常化し、物件の価格も一時期のピークに対して下がってきている印象はあります。少し前までは全然いい物件はありませんでしたが、ちらほらいい物件を見る機会は増えてきていると思います。
そういう大きな傾向はある中で、コロナの騒動が発生しました。
コロナによって物件の価格がどうなるとかいろいろ議論はされることがおおいと思います。
当初は私は価格が下がるのかなと思っていたのですが、単純に下がるという事にはならないと思うようになってきています。
確かに経済状況が悪化し叩き売りのケースはあるとは思うのですが、買い手の勢力は全く衰えていないと思います。
というのも自分自身をはじめ、不動産投資家のプレーヤーはこのコロナの影響でほとんどダメージを負っていないんじゃないでしょうか。
そのため、いまはプレーヤーの数が圧倒的に多く需要がいまだに強いので大きな傾向として安くなるのは無いと考えています。
もちろん、局所的に安い物件はチラチラ出ていると思いますが、誰もが恩恵を受けれるくらいのレベルで全体の価格が下がるという事は全くないと考えています。
コロナの前と今とで不動産投資をされている皆様の財政状況はどうなってますでしょうか?
店舗を持たれている方は少し影響があるのかもしれませんが、レジを持たれている方はほとんど無傷という方が多いと思います。
また、コロナ支援は大きいインパクトがあったと思います。
個人で所有されていたり、片手間にやられている方はコロナ支援でほとんど恩恵はなかった方が多かったようですが、法人を持たれていて工夫をされている方はコロナ支援の恩恵を受けている方が多いという印象があります。
つまり不動産投資の強者がどんどん強者になっていくという状況。これから不動産投資をはじめようとする方をはじめほとんど物件をもっていない人と、既にたくさん物件を持ったいる方との間で資産のギャップが大きくなっていくという構造です。
私自身も恩恵を受けることができました。3棟目物件購入時に手付金(イコール、そのままの金額が手出し金になる予定)を支払ったのですが、コロナの恩恵や保有物件のCFなどを含めると、トータルのキャッシュポジションがほぼ回復しました。
コロナ融資をたくさん受けている方は、これまでの通常時以上に凄いペースでどんどん物件を購入されているのを目の当たりにします。まさにお金余りのジャブジャブ状況のように見えます。
ちょっとした、お祭りのようですね。
ただ実態社会を見ると景気が良くなっていないというのがあり、実態の社会との乖離が発生しているという事でちょっとしたバブル(そしてバブル崩壊による調整フェーズ)になるんじゃないかと言っている専門家もいるようです。
いずれにせよ、コロナでお金に困った人のたたき売りによって相場の価格が全体的に大きく下がるという、そういうシンプルな構図だけでは説明できない状況になるんじゃないかなと思います。(局所的には安い物件が出るという側面はあるとは思いますが)
そういうコロナの影響でどうのこうのというトレンドはあるのですが、大きな傾向として、私的に思う事は、やはり不動産投資家のプレーヤーがどんどん増えていく事が気になっています。
なにせ、不動産投資スクールというものがあって、それらのカリキュラムを受けるとそれなりの1人前の不動産投資家になる事ができるという、そういう世界になってしまっています。なにをかくそう私自身も不動産スクールに行っていたのですがね。
不動産投資のための物件のファイ(全集合)はそんなに大きく変わらないのに、それを狙う不動産投資家が日々どんどん増えていくという状況。
投資のためにまとまったお金が必要という事である程度の参入障壁はあるので誰でも彼でも参入できるという事はないのですが、それでもプレーヤーはどんどん増えてきています。
プレーヤーの増加とともに、不動産投資のうまみは絶対に減ってくると思います。
本屋にいけば不動産投資の必勝本が何十冊~数百冊と並び、不動産投資スクールみたいなものが商業的に確立されていて、それらをそのまま実践すれば自動的に大金持ちになれますよみたいな、不動産投資の世界は完全に成熟期にはいってますよね。
いまを生きる不動産投資家としては、それが一番気になる事です。それらをそのままやるという王道の不動産投資だけではなく、他の人がまねできないような得意領域や他者ができないようなスタイルを確立していきたいですね。
そういう事をやらないとこれからは生き残れないんじゃないかと思います。